気持ちの整理をつける為に、ここに書くことにしました。
セソシティブな内容ですので、繊細な方は閲覧注意です。私も書きながら泣く予定です。





5月4日、突然現れた酷い状態の猫。
後日周辺住民に聞いても、前日にうろついていた様子はないので、捨てられた可能性大。
エリカラつけてあんな状態で、遠くから歩いて来られたはずはない。
逃げたなら、遠くへ行けないから簡単に見つけられたはず。

迷いネコサイトに載せてもらったら、「扁平上皮癌」というものを教えてもらいました。
野良猫で主に紫外線に弱い白猫が、皮膚がんを発症し、耳も顔も崩れ落ちてしまうそうです。
調べたら酷似していたので、そうだと思いました。

エリカラのせいで獣に襲われたんじゃなかったんだ…とその点はホッとしましたが、
捨てられて、エリカラのせいでろくに餌も捕まえられず、狭い穴などに逃げる事も出来なかった事を考えると、捨てた人間への怒りで狂いそうでした。

病院に行くつもりでしたが、ケージも無く、何より迷いました。

あの状態は長くない事は、誰もが思っていました。

昔なので、私の実家は外飼いしていたのですが、死期を悟って居なくなる子がほとんどでした。
泣きながら探し回りましたけど、絶対に見つかりませんでした。

一匹だけ、モモという雌猫が居て、この子は息絶えるまで看取った始めての子でした。
その時、どこからともなく銀蠅がやってきて、次第に増えていくのです。
死に際が解るんでしょうか。
泣きながら追い払っていました。

ケガ猫にも一匹、銀蠅がしつこく付きまとっていました。
銀蠅は西洋では悪魔とされますが、死神なのかもしれません。
それを見て、葛藤しました。

このまま病院に行き、また苦しいエリカラをつけられ、拘束されて死期を待つか。
自由になった身で、死に場所を選ぶか。

悩みまくりカードを頼った。


私は後者を選んでしまいました。
その後、声をかけて下さった保護活動の方には、丁寧にお礼を言って姿が見えなくなった事を伝えました。
きっと呆れて怒られたかもしれません。半端な事をするなと。

6日、7日。実家に行って探し回りました。近所の人にも聞きましたが、目撃者はおらず。
定期的に思い出しては泣いて、苦しくて悲しくて…

それが8日、日付変わった後に急にふっと楽になったんです。
あの子の写真を見ても、胸が苦しくないどころか「ああ、可愛いなぁ…」と暖かい気持ちになりました。

おそらくあの時、天に召されたのかもしれません。
今日も探し回りましたが、いません。目撃者も居ませんでした。

母が珍しく慰めてきました。
「最後に苦しい物を取ってもらって、美味しい餌をたくさん食べて、優しくしてもらって、幸せだったと思うよ。あんたに感謝してるはずだよ」

あの子の意志を尊重したといえば聞こえはいいが、病院にも連れて行けなかった我が身の力不足に、また泣きました。
連れていけても、治療費払えなかったと思う。
安楽死は、捨て猫は落とし物扱いで、飼い主でないと出来ないそうです。
かといって、保健所なんて無理だった。

猫も動物。自然界で死なせてやりたかった。
歴代の猫たちがそうだったように。

数日、ずっと祈ってました。猫の神さまや、歴代の猫たちに。
どうかあの子が苦しまずに逝けますようにと。

死を願うなんてひどいと思っていいです。
変な話になりますが、あの子の顔半分を見た時に、フラッシュバックがおきました。
見た記憶があったのです。

過去生だと思うのですが、劣悪な環境で兵隊の治療をする側でした。
みんな呻いていうのです。
「頼む、楽にしてくれ、ころしてくれ」と。
そのまま、ブラックジャックのドクターキリコが見た光景でした。あれより酷かったけど…。

戯言ととってくださいね。
でも考えるより躊躇なく治療をした自分に、驚きました。

妹の友人で、愛犬が病気でずっと延命治療をしていました。
ウン百万はかかり、それでも生かせようと必死な飼い主。
気持ちは分かるのですが…私が犬の立場なら、苦しい生を長引かせないで欲しいと思う。
人間でも同じです。延命治療は、どちらにとっても長引く地獄です。

そのうち、愛猫が翌朝ポックリ逝ったそうです。
歳だったけど、なんの前兆もなく。
恐らく、犬で大変なので気を利かせたのではないでしょうか?ずっと調子悪かったけど隠して。
猫は薄情と言いますが、そういう事をたまにします。
この話を聞いて、ますます私は延命の意味を考えました。

起こる事は全部、意味がある事。
どんなにつらくても、その意味を俯瞰で捉える事。

民話にはたくさん、乞食の話が出てきます。
身なりが酷い者に対して、酷い扱いをした者は酷い目に、優しくした者には加護が。
乞食=神仏の化身だった話も多々あります。
これは私の叔父も経験しているので、信じています。

ショックのあまり、世迷言言ってると捉えて下さい。
あの子を治療した時、これはマジなんですが冥王星が一瞬見えて、頭の奥でカチッと音がしたんです。
あの子は神様の使いだったんじゃないかな。
だから突然現れて、突然消えたんじゃないかな。

最初私は、酷い事をした人間への怒りで暴発しそうでした。
しかしあの子を見ているうちにうちにそれが消え、
「すべての猫が幸せになってほしい」という切実な祈りへと変わって行きました。

恨みよりも願い。
心から強く願った時、自分の奥底で何かが変容した気持ちになりました。

これからも懲りずに野良猫ちょっとヘルプ活動を続けて行きます。
その為に、体力と財力はあった方がいいと、今までだらけ切っていた自分を律し、副業を本業に出来るように頑張る事にしました。
ショックで食事が喉を通らず、久しぶりに痩せたのですが、健康の為にこのままダイエットします。
あの子のお陰で変わる決意と、あの子の分まで幸せな猫を増すという決意が出来ました。
そして、縁あって保護したテトを一生大事にしていきます。

都合の良い捉え方ですよね。すみません。
優しい友人たちにもたくさん慰めてもらい、ご依頼者さまにまで暖かいお言葉と寄付金を頂きました。
Twitterを見て下さった方々も、想いは伝わっております。
本当にありがとうございます。

猫ブームですが、生き物を飼うというのは思った以上に大変な事です。
床に定期ゲロるし。
明け方に起こされるし。
壁や柱はボロボロなるし。
どうか慎重にお考え下さい。

こちらの漫画がとても実態です。